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ある修習生からのメール

2017.04.06

 

 だいぶブログをさぼっていたのですが、久々に再開したいと思います。

 私が休んでいたブログ再開に力を与えてくれたのは、ある修習生からのメールで貴重なご意見を頂戴したからです。
 
 たまたまお目にかかった修習生から、下記メールを頂戴し、大いなるエネルギーを授かったような気がしました。

 ご本人の承諾を得られましたので、下記にそのメールを貼り付けます。

           記 
(引用はじめ)
 「法曹人口問題」「でのご活動や先生のブログを拝見して、精力的に法曹界の問題に取り組んでいらっしゃる姿勢に感銘を受けておりました。」

 「(日弁連の法科大学院センターの)の方から法科大学院で学んでよかったことを突然に尋ねられた際、すぐに胸を張って言えることがないことに気づき、法科大学院の存在がただただ時間と費用をかけて司法試験の受験資格を得るためだけに行っていたと感じました。

 法科大学院でも本当に良い授業がたくさんあったのですが、司法試験という壁が先にある中でうまく利用できず、実務との懸け橋となるはずの法科大学院の役割が大きく理想とかけ離れてしまっていると今、どうしたら法曹界に多様な人材が志望して魅力的な世界になるのか考える機会になりました。」
(引用終わり)

 この修習生のメールから、こちらが知らない方もブログ等で草の根活動を知ってくれていること、そして、法科大学院修了生の修習生が密かに私たちの活動に感銘を受けてくれていたことを知り、私はとてもうれしく思いました。

 のみならず、この修習生のお話はいろいろな意味で非常に参考になります。

 まず、法科大学院委員会の弁護士は、司法修習生に対して、法科大学院に行って良かった部分しか尋ねていない様子があることです。
 もちろん、この修習生が印象的な部分のみを書き出したのかもしれません。

 もし、法科大学院の悪いところも同時に尋ねていたとしたら、その弁護士には謝るしかありません。

 良いところしか聞いていなかったとしたら、とのあくまでも仮定の話として私の感想めいた意見を以下に書かせていただきます。

 
 司法修習生に感想を聞くとしたら、本来、法科大学院に通って良かった部分と悪かった部分の両方を聞くべきです。
 
 良かった部分しか聞かなかったとしたら、それは、その聞き手が悪い部分を聞いたらパンドラの箱を開けたように修習生から批判的意見が溢れ出るであろうことを分かっていたから、怖くて聞けなかったのではないでしょうか。

 司法改革の話をした際、私の意見を一切聞こうとせず、ご自分の意見を1時間以上まくしたてた弁護士が2人おられました。私は、この方々がどれだけ立て続けに自分の意見を言い続けられるのか、面白くなって、自分の意見や反論を全く挟まずに1時間以上、その方々の意見を黙って聞き続けました。

 そのうち1人の弁護士は、ナント2時間以上、ご自身の意見をまくしたてられたのです。
 その方は、さぞや喉が渇いたことと思います。
 
 こちらの意見を全く聞かないということで「この方は自分の意見が理論的に破たんしていることをご存じだから、反論されるのが怖いのだな。」ということが見て取れました。


 そんな時は反論する必要さえありません。

 この修習生に法科大学院の良いところを尋ねた弁護士も法科大学院の実情や法科大学院生、或いは、修了生の批判的意見についてうすうす、或いはよく理解しておられるのだと思います。
 
  
  
 

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