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白井文市長にお目にかかって思ったこと

2009.09.29

 

 先日、白井市長からお話を伺って一番感動した話は、小児救急医療の問題で陳情に来られた親御さんと白井市長との心の交流の話です。

 ある日、小児救急医療の体制が不備なためにお子さんが命を落とす事件が起こったそうです。白井市長は、この問題に取り組むべくその親御さんに連絡を取り、話を聞き、議会で陳情してもらうことをお願いします。
 ところが、議会では何が起こったでしょう。お子さんを亡くされ、悲しみのうちにも「二度と犠牲者が出て欲しくない。」との思いから懸命に陳情をする親御さんに対して「保護者が悪いのだ。」といった罵声が浴びせられたというのです。
 議会は紛糾し、結局、決議は採択されませんでした。
 その直後、その親御さんは某議員に呼び出され、白井市長(当時は市会議員)の目の前で「貴方が白井さんと一緒に活動をしたから駄目なのだ。白井さんと組んでいなければ通っていたかもしれない。」と言われたそうです。
 白井市長は、その後、親御さんに向かい、「残念だけれども、先ほどの話は本当かも知れません。私と組まなければ、この案は通っていたかもしれません。」と率直に言われたそうです。
 すると、その親御さんは、「いえ。この決議が通らなかったとしても、私は、白井さんと一緒にやってこれて良かったです。」と晴れ晴れとした顔で言われたそうです。

 思った結果が得られなかったとしても、正義に向かって努力する、その過程の方が結果よりも重要だということです。
 私達は、勝ち負けといった結果にばかり目がとらわれ、その当たり前のことが、なおざりになってはいないでしょうか。
 
 正しいと思うことを正しいと思う方法で突き進み、その結果、失敗したとしてもそれが何だというのでしょう。

 親御さんの言葉は、私達の忘れている何かを思い出させてくれたような気がしました。 
 

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