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JR西日本の言い訳

2009.10.25

 

 国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現・安全運輸委員会)の委員に対する働きかけについて、JR西日本は、当初、組織的関与を否定していましたが、やっと組織的関与を認めて謝罪しました。
 
 JR西日本が上記事故調の委員に接触して、事故調の報告書の内容を変更させようとしていたこと、公述人にまで働きかけを行い、自己に有利な意見陳述をさせようとしたことについては、これまで触れた通りです。

 そればかりか、報道によると、JR西日本は、JR福知山脱線事故について、警察に取調べを受ける社員に「ポリちゃん想定問答集」や既に事情聴取を受けた社員の供述調書といった資料を渡して社員に口裏あわせをさせていたことが分かりました。
 
 更に、神戸地方検察庁に対して、JR福知山脱線事故と同様の函館の事故の報告書の一部を抜いて提出していたことまで分かりました。
 
 驚くのは、JR西日本の言い訳です。
 「(「ポリちゃん想定問答集」という)ふざけたタイトルは、(担当者の)個人資料だったからであり組織的関与はない。」
「参考資料の配布は」「捜査に協力するためだった」

 過去に起きたJR福知山脱線事故に似た函館の事故の報告書が一部欠落したのは、「膨大な資料だったので、コピーやとじ込みの過程で欠落した」

 このJR西日本の言い訳を信じる人が世の中に一体何人いるというのでしょうか。
 このようなひどい言い訳が被害者をどれだけ傷つけるか、JR西日本は全く分かっていないのです。
 世の中をなめきっていると言わざるを得ません。
 
 ここまで来ると、報道に出てきたのは、あくまでも氷山の一角に過ぎないと思われても仕方ないでしょう。

 JR西日本の現場の従業員は、本当に真面目に働いています。
 JR西日本のトップの無責任な言動によって、傷つくのは、被害者だけではありません。

 被害者、そして、会社のために誠実に働く従業員のためにも、根本的な企業体質の改善は急務といえます。
 

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