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民主党の辻泰弘参議院議員との意見交換

2009.10.08

 

 先日、民主党の辻泰弘参議院議員とお目にかかり、司法改革についての意見交換をさせて戴きました。

 辻議員は、参議院厚生労働委員会委員長に就任されており、厚生労働問題がご専門ですが、早くから司法試験合格者数の多さに問題意識を持たれ、第170国会では「司法試験の合格者数と法曹人口のあり方」に関する質問趣意書を提出されました。 
 (詳しくは、辻議員のホームページ(「http://www.yasuhiro-tsuji.jp/」)に質問趣意書とそれに対する答弁書が載っています。)

 辻議員の質問趣意書を少し抜粋させて戴くと、「弁護士の急速な増加により、大都市などを中心に弁護士の飽和状態が生じ、司法修習を終了した弁護士の法律事務所への就職困難が顕在化するとともに、能力・モラルの低下、営利獲得への奔走、好ましからざる領域への進出などの懸念が呈せられるなど、きわめて憂慮すべき事態が現実のものとなっている」ことを力説された上で「いかなる前提と根拠に基づいて『年間3000人程度』という具体的数値目標を導いたのか。」といった鋭い質問をされています。
要するに、弁護士を増やしすぎて社会的な弊害が現れてきているが、どのような根拠で司法試験合格者数の激増を決められたのかという質問です。
 これに対する答弁は、「施策を見直す必要はない」と断じられており、辻議員の質問に対して真正面からの誠実な回答はされていません。

 現在、『司法改革』という名前の司法制度の改悪が着々と、急スピードで進んでいます。

 私達弁護士が司法試験合格者数の問題を言うと、すぐに「弁護士のエゴ」だとか「既得権益の擁護」といったレッテル貼りがされて議論が圧殺されるのですが、辻議員のような法曹以外の方が的確な問題意識を持たれて行動を起こされている事実は、大変有り難く、勇気を奮い起こさせられます。
 
 先日も大変有意義な意見交換会を行いましたが、今後共、問題意識を共有する方との意見交換や問題意識を持たれていない方への説得を続けていきたいと思っております。

 

 

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